映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』（2007年アメリカ）

原題：THERE WILL BE BLOOD

アカデミー賞で作品賞他多数ノミネートされたポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作。
主演のダニエル・デイ＝ルイスが主演男優賞を、ロバート・エルスウィットが撮影賞を受賞しています。
石油採掘によってアメリカン・ドリームをかなえた男の血塗られた歴史を描いた人間ドラマ。

一人の男の成功と破滅というシンプルな物語。
でもそこに父と子の物語と怪しい宗教家との対立の物語が絡まりスリリングな展開に。
重厚感のある演出と美しい映像に引き込まれ、不協和音のような音楽（レディオヘッドのジョニーが手がけてる）がさらに物語をグイグイと引っ張っていく。

そして狂気に駆られていく男ダニエル・プレインヴューを演じたダニエル・デイ＝ルイスの強烈すぎる演技！
宗教家役のポール・ダノや息子役ディロン・フレイジャーも素晴らしい演技してるんだけどそれが霞んじゃうぐらいに凄い。

そんなこんなで衝撃的なラスト（ミルクシェイク！）まであっという間の２時間半。
ちょっとホラーっぽくもあるし、ブラックコメディっぽく思えたりする部分もあったり。
こういう大河ドラマは一見アンダーソン監督らしくないけれど、最後まで見てみるとやっぱりこの監督らしいなって思える。

とにかく面白くて『マグノリア』同様めちゃくちゃ気に入っちゃいました。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド [Blu-ray]

• 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
• メディア: Blu-ray

タグ：2008年映画館 ポール・トーマス・アンダーソン ダニエル・デイ=ルイス ポール・ダノ アメリカ映画