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映画『善き人のためのソナタ』(2006年ドイツ) [映画]

原題:Das Leben der Anderen

今年のアカデミー賞外国語映画賞受賞作。
冷戦時代の東ドイツの闇に迫ったサスペンスドラマ。
監督はロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク。

1984年、東ベルリン。国家保安省(シュタージ)局員のヴィースラーは劇作家ドライマンとその恋人で舞台女優であるクリスタが反体制的であることをつかむように命じられる。
成功すれば出世が待っていたが...

淡々としてるので最初の方は少し眠く感じちゃったかな。
でもその淡々とした中で描かれるものが後々じわじわ効いてくる。

国家に忠実で生真面目すぎる男ヴィースラー。
そんな男が、盗聴することでドライマンたちの自由な生き方に触れ、変わっていく。
無表情なヴィースラーが“ソナタ”を聴いて涙を流すシーンがとても印象に残る。
表情はそれほど変わらなくても、その瞬間、彼の中で何かが変わったのが分かるのだ。
そしてヴィースラーはドライマンたちの計画に密かに協力していくことになるのです。
ここらへんからの展開がとても緊張感に充ちていて素晴らしい。
そして、ヴィースラーの心が救われるラストシーン。
涙がじんわり溢れてきます。
自由であることの素晴らしさを改めて感じる、そんな作品でした。

あと役者たちの演技も良かった!
みんなドイツでは有名な役者さんみたい。
たしかにみんなどこかで見たことある人たちばかりだった。
ドライマン役の人は『飛ぶ教室』で禁煙さん役やってたセバスチャン・コッホで、その恋人役は『マーサの幸せレシピ』のマーサやってたマルティナ・ゲデック。
そしてヴィースラーを演じたウルリッヒ・ミューエはあのミヒャエル・ハネケの『ファニー・ゲーム』で酷い目に合わされる一家の父親役やってた人でした!
で、このミューエの演技が素晴らしい。
ほとんど無表情なんだけど、そこから微妙な感情の変化が伝わってきて、素晴らしかったです。


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