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映画『真夜中のピアニスト』(2005年フランス) [映画]

原題:DE BATTRE MON COEUR S'EST ARRETE / THE BEAT THAT MY HEART SKIPPED

『天使が隣で眠る夜』『リード・マイ・リップス』のジャック・オディアールの最新作。
主演は『スパニッシュ・アパートメント』のロマン・デュリス。
ハーヴェイ・カイテル主演の78年作品『マッド・フィンガーズ』のリメイクです。

◎ストーリー◎
不動産の裏ブローカーとして働くトマ。
薄汚れた世界で満たされない心を持て余していたが、ピアニストだった亡き母のマネージャーと偶然再会したことで、諦めたはずの音楽の夢が甦る。
オーディションに挑む決意をした彼は留学生のミャオリンの個人レッスンを受けることになり...

◎感想◎
フランス映画はそれほど得意な方じゃないんだけど、この監督の作る作品はなぜか凄い好きなんですよねー
今回も期待を裏切らない素晴らしい作品でした!!

裏稼業をやりながらもピアニストへの夢を諦めきれない男の物語。

仕事や生活での満たされなさ、そして父親との愛憎入り混じった関係。
そんなギスギスとした場所から抜け出そうとピアニストになる夢へと向かっていくトマ。
裏の社会での緊張感のある描写と、ピアニストの夢へ向き合っているときの穏やかな描写との対比が印象的。
淡々としているんだけど、予想の付かない展開でラストまで見ごたえあります。

特に中国人のミャオリンとのピアノレッスンのシーンが凄くいい。
言葉が通じないことに最初は苛立つトマだったけど、音楽によって徐々に心が通じあっていく。
ピアノを弾くときのトマの幸せそうな表情やレッスンの合間に二人でお茶を飲むシーンの穏やかさトマの変化を感じさせる。

そしてラスト、ピアノの音色に安らぎを見出したトマの表情がめちゃくちゃ良かった。。
決してハッピーエンドではないし、観客に判断を委ねるようなラストなので人によっては物足りないかもしれないけどね。

そしてなんといってもトマを演じたロマン・デュリスが素晴らしく魅力的!
自分の中の粗野な部分と繊細な部分の狭間で葛藤するトマの心情が凄く伝わってくる。
それに時折見せる笑顔がものすごく可愛い!!
今までも気になる俳優だったけど、この作品でさらにハマってしまったかも。


真夜中のピアニスト DTSスペシャル・エディション [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2012/03/10
  • メディア: DVD



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