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映画『ライフ・イズ・ミラクル』(2004年セルビア・モンテネグロ=フランス) [映画]

原題: LIFE IS A MIRACLE / LA VIE EST UN MIRACLE!

エミール・クストリッツァ監督作。
この監督の描く独特の世界感、大好きです。
いつもながら騒々しくってごちゃごちゃしてるけど、圧倒的なパワーがあふれてます。

ボスニア紛争を背景としているので、もちろん戦争に対する批判や皮肉も盛り込まれているんだけど(マスコミの描き方とかいいです!)、それほど前面に出ていないので『アンダーグラウンド』ほどの重さは感じない。
でも戦争が始まってもそれを信じようとしないないルカの姿はなんかリアルだし、大佐が言う「この戦争は俺たちの戦争じゃない」っていう言葉とかずしっときた。

そして中心として描かれているのは「ロミオとジュリエット」のような普遍的なラブストーリー。
けっこうこの本題に入るまでが長いんだけど、それがいいんです!
っていうかあの前半のドタバタな感じも凄い好き!
いっぱい笑えて、ちょっと切なく哀しくて。
そして最後には“生きる”ことへの希望に満ちていて。。
ありきたりな題材なんだけどこの監督ならではの世界で魅せてくれます。

登場人物たちもみんな個性が強くて面白かった!
ルカの奥さんの壊れっぷりが強烈。

それから、いつもよりもさらに存在感を増してるのが動物達。
犬や猫にいろんな鳥たち、これでもかってくらいに沢山の動物が登場する。
クロアチアの難民熊だとか、走り回る犬の姿とか、サバーハが食べてるパン横取りしようとする白黒猫だとか。。
可笑しくって愛らしくって見てるだけで幸せな気持ちになってしまう。
そして、そんななかでも失恋して自殺をはかろうとする絶望ロバが最高!
こいつがけっこう重要な役割を果たしちゃうんですよね~

映像はめっちゃ美しくって(色彩と雪景色の美しさが印象的)、ちょこっとファンタジック(ベットが飛ぶシーン好きです)。
もちろん音楽もものすごいパワーが漲っていて、それだけでも楽しめる!
ノースモーキングオーケストラの陽気なのに少し哀しげなUnzaUnzaミュージック大好きです♪

ほんと、すべてが生命力に溢れていて素晴らしい!!
クストリッツァの今までの作品好きな人なら絶対気に入るはず!


ライフ・イズ・ミラクル [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD



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