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映画『カポーティ』(2005年アメリカ) [映画]

原題:CAPOTE

トルーマン・カポーティがノンフィクションノベル「冷血」を書き上げるまでの6年間に迫った伝記映画。
監督はこれが初長編となるベネット・ミラー、主演は『マグノリア』のフィリップ・シーモア・ホフマン、脚本は『シューティング・フィッシュ』など俳優としても活動してるダン・フッターマン。
ちなみにこの3人は高校時代からの親友同士らしいです。

カポーティの「冷血」は10年ぐらい前に初めて読んだ。
客観的に、そして緻密に実際に起きた殺人事件の詳細を描き出していく。
とてもリアルで読んでて怖くなってくるような作品でとても印象に残ってました。
で、その小説が書かれた背景を描いた映画ってことで凄く見たかった作品なのです。

1959年にアメリカ、カンザス州の田舎町で起きた一家4人惨殺事件。
この事件に興味を持ったカポーティは、本を書くためカンザスへと向かい一家を知る人や刑事たちに取材をはじめる。
やがて犯人ペリー・スミスが捕まり、カポーティは彼らに事件の詳細を聞き出すために近づいていく…

本を書くため犯行状況を聞きだそうとペリーを利用していくカポーティ。
「一方は裏口から出て、一方は表玄関から出て行った」そんな似たような境遇で育った2人。
2人の間に共感みたいなものが生まれていくんですよね。
死刑を待ち望みながらも、自身の分身ともいえるペリーの死を怖れる。
そんな相反した感情にゆれ、苛立っていくカポーティ。
ペリーの最期に立会い、そして彼は何を思ったのか?
とても見ごたえがあり、後をひく作品でした。

フィリップ・シーモア・ホフマンはアカデミー賞受賞も納得の素晴らしすぎる名演。
最初から彼の演技にめちゃくちゃ引き込まれます。
カポーティの動く姿って見たことないので似てるのかは分からない。
でも残酷で高慢だけど人を惹きつける魅力を持ったカポーティの内面を見事に表現してた。

冷たく哀しげな映像と音楽もとても印象に残りました。

出来れば「冷血」を読んでから見ることをオススメします。


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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD



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