原題:JAGTEN / THE HUNT

『セレブレーション』のトマス・ヴィンターベア監督による人間ドラマ。
主演のマッツ・ミケルセンがカンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞しています。

幼稚園教師として平凡な人生を送っていた男が、少女の何気ない嘘をきっかけに破滅へと追い込まれていく…

主人公ルーカスに自然と感情移入できる作りになっているので、少女の嘘が一人歩きをしはじめたあたりからの理不尽な展開に、怒りと辛さと恐ろしさで涙がボロボロ止まらなかった…

田舎町の閉鎖感や子供の無邪気な残酷さも怖いけど、噂がエスカレートして「偏見」や「悪意」へと変わっていくのがとてつもなく恐ろしい。
そして、それは一旦収まったように見えても、簡単には消えないんだよね。
ラストでさらにゾクッってなりました。

ルーカスの内に秘めた強さや信念を感じられるマッツ・ミケルセンの演技は文句無く素晴らしい!
眼鏡のマッツさんが好きなので、そういう面でも大満足。
それから子役の演技も凄かったです。

演技も演出も一級品の傑作。
見て楽しい作品ではないけれどオススメです。


偽りなき者 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • メディア: DVD