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NTLive『リーマン・トリロジー』 [映画]

原題:THE LEHMAN TRILOGY

今年のトニー賞で演劇作品賞はじめ5部門も受賞しててめっちゃ気になってた舞台。
ナショナル・シアター・ライブで上映されてることを知り、近くで上映されないかなぁって思ってたらアップリンク京都での上映が決定したので見に行ってきた~
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ナショナル・シアター・ライブ自体初で、休憩入れて全部で4時間弱の長丁場に若干不安はあったけど実際見てみたらあっという間の4時間だった。

リーマン兄弟が米国に移住してからリーマン・ショックが起こるまでの3世代にわたる栄光と衰退を、たった3人の俳優が演じる異色作。

リーマン一家のアメリカン・ドリームの物語でもあり、資本主義の栄光と衰退の物語でもあり。
そのテンポの速さと情報量の多さにまずは圧倒されるんだけど、俳優の演技とサム・メンデスの演出の巧みさで一気に物語に没頭できちゃう。
舞台セットは回転する大きなガラス箱一つ。
その中で3人の俳優が衣装も変えず次々と役を替えて演じていく。
説明台詞も多く普通なら見ていて混乱しそうなものだけど、まったくそんなこと無く。
沢山置かれた書類箱を積んだり並べたりして色んなものに見立ててるのも面白かったな。
それから物語や演技に合わせて奏でられるピアノの生演奏もめっちゃ効果的だった。

それにしてもイギリスの舞台俳優の演技力凄まじいなぁ。
サイモン・ラッセル・ビールはめちゃくちゃ巧いだけじゃなく、ダンスとかめっちゃカワイかった。
アダム・ゴドリーは花嫁候補の演じ分けに赤ん坊の泣き声、果てはラジオのノイズまで芸達者すぎてびっくり。
アダム演じるボビーが死んだことに気付かずツイスト踊り続けるシーンが圧巻だったし作品全体でもかなり印象的なシーンだった。
そしてベン・マイルズは男前だし幼いハーバード演じてるとこの表情とかとっても良かったな。

今回上映されたのはアダム・ゴドリー、サイモン・ラッセル・ビール、ベン・マイルズが出演したロンドンでのオリジナル版。
ブロードウェイではベン・マイルズの代わりにエイドリアン・レスターが出演してたんだね。
そのバージョンも気になるな。
(トニー賞では3人とも主演男優賞にノミネートされサイモン・ラッセル・ビールが見事受賞)

見終わって物凄く良い作品を見たなぁって充実感を感じる作品でした。
今回、京都での上映はたった6日間で、上映権利の関係でこれが日本最終上映だったそう。
もう見れないと思うとちょっと残念だけど、でも最後の最後に近場で上映されて見る事出来たのでラッキーだったよ。

↓原作はイタリアの作品なんだね。

リーマン・トリロジー

リーマン・トリロジー

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2021/08/21
  • メディア: Kindle版



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