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映画『ハワーズ・エンド 』(1992年イギリス=日本) [映画]

原題:Howards End

ジェームズ・アイボリー監督が『眺めのいい部屋』『モーリス』に続きE・M・フォスターの小説を映画化した文芸映画。

20年ぐらい前にレンタルビデオか何かで見て以来もう1度見たいと思っていたものの、すでにDVD等廃盤になってて見ることができなかったんだよね。
このたび4Kデジタル・リマスター版が公開されるってことで京都に見に行ってきました~

今見ると思った以上にコミカルな感じもあり、意外な物語の展開も相まって以前見た時よりずっと楽しめた。
ハワーズ・エンドと言う家を巡るお話。
そして階級社会であるイギリスの格差についての話しでもある。

マーガレットにハワーズエンドを譲ると言う遺言を握りつぶしたウィルコックス家。
だけど、結局最後にはハワーズエンドがマーガレットの手に入るという皮肉な展開が面白い。
でも、結局金持ち達は悠々と暮らし、レナード・バストのような貧乏人は善良でも不幸になっちゃうっていうところはちょっと残酷。
ヘレンがレナードの傘を間違えて持って帰りさえしなければこんなことになってないと思うと切ないね。

そして今見ても出演者めっちゃ豪華だね。
本作でアカデミー賞主演女優賞を受賞したエマ・トンプソン。
知的で理想主義者でしっかり者のマーガレットをめちゃくちゃ魅力的に演じています。
そしてウィルコックス氏を演じるアンソニー・ホプキンスがこれまた素晴らしい。
どっちかっていうと嫌な男の役をとっても人間くさく演じていて印象に残る。
『日の名残り』とは全然違うキャラだけどこの二人のカップリングが見れるのはなんか嬉しいよ。
それからマーガレットの妹ヘレン役ヘレナ・ボナム・カーターがまだ若くてめっちゃカワイイ!
利己的なバカ息子を演じるジェームズ・ウィルビーや薄幸すぎるレナード・バストを演じるサミュエル・ウエストも印象的だったな。

あと英国の田舎の風景がとても美しくて見とれちゃう。
衣装や美術もステキで、ちゃんと劇場で見ることができて良かったよ。


ハワーズ・エンド [DVD]

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  • 出版社/メーカー: パイオニアLDC
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