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映画『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015年アメリカ) [映画]

今年の初映画。

スティーブン・スピルバーグ監督とトム・ハンクス、そしてコーエン兄弟(脚本)がタッグを組んだサスペンス映画。
米ソ冷戦時代に実際に行われたスパイ交換の舞台裏を描いてあります。

スパイ物とは言え派手さはなく、会話劇中心なのでちょっと地味な感じはするけど、スピルバーグらしいヒューマンな良作になっていて楽しめた。

序盤に出てくる交通事故の弁護の件が、終盤、1人じゃなく2人を救う交渉の伏線となっていたり、アベル大佐が話した"不屈の男"が正義を貫くドノヴァン弁護士の姿に重なっていったり、脚本が巧くできていている。
基本シリアスなストーリーだけど、ところどころコーエン兄弟らしいユーモアが感じられるのも良かったな。(特にアベル大佐の偽家族が面白い)

ただ主役のドノヴァン弁護士役がトム・ハンクスでキャラ的にハマり役ではあるんだけど、安定感ありすぎて、あまりハラハラドキドキを感じられなかったのが残念。
だから冒頭、ソ連のスパイ、アベル大佐が捕まるまでが一番ドキドキしたなぁ。
このアベル大佐、一見すると冴えない初老のオジさんなんだけど、その裏に知性と信念と強さを隠し持ってるのがにじみ出てて凄く魅力的。
寡黙で感情を見せず、ドノヴァン弁護士に「不安にならないのか?」と聞かれて「それが何の役に立つ」と答えるところがめちゃくちゃ印象に残った。
達観してる感じがリアルにスパイな感じがする。
演じてるマーク・ライランス、今年まで全然知らない俳優さんだったんだけど、英国出身で基本は舞台の人なんだねー(トニー賞3回も取ってる)
で、前日にちょうど「ウルフ・ホール」を見ていて凄い俳優さんだなぁって思ってたところだったんだけど、このアベル大佐役も素晴らしかった。
アカデミー賞の助演男優賞にもノミネートされてて、ちょっと楽しみです。


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