映画『ライフ・オブ・パイ』（2012年アメリカ）

原題：LIFE OF PI

ブッカー賞を受賞したヤン・マーテルのベストセラー小説「パイの物語」を『ブロークバック・マウンテン』のアン・リー監督が映画化。
獰猛な虎と救命ボートで大海原を漂流することになった１６歳の少年の姿を描いた作品。

タイトルや予告編見てもピンとこなかったけど監督がアン・リーだし評判も良さげってことで見てきました。
監督が３Ｄにこだわったって聞いたので、初３Ｄです。
初めてなので他の作品とは比べられないけど、映像素晴らしかった～
予告編で使われてたクジラのシーンはもちろん、船が沈没するシーンとか美しいシーンが次々と出てくる。
虎のリチャード・パーカーもめっちゃリアル。
３Ｄで見た甲斐ありました。

ストーリーの方は想像してたのかなり違ったけど面白かった。
ラストで語られる衝撃的な真実。（まぁそれがすべて真実かは分からないけど）
最初は少し長いかなって気もした冒頭の主人公パイの宗教観についての話が最後見終わってから効いてくるんだよね。
虎はパイの本能であり、究極の状況に陥った時、人はその本能とどう折り合いをつけ、どう受け入れるのか。
そしてそんな状況になったときに宗教や神はどのような役割を担うのか。
ただの冒険譚ではなく宗教や神、そして生きることについて描かれていて考えされられる作品。
じわじわと後を引く。
この作品たぶん少し間違えればめっちゃ陳腐な作品になってんじゃないだろうか。
でも見事に映画化されてて素晴らしかった。
アン・リーってすっごい温和そうな風貌だけど『ブロークバック～』といい『ラスト、コーション』といい、この作品といい、題材の選び方はけっこうチャレンジングだよね。
見たのはアカデミー賞前だったんだけど、アン・リーが監督賞なのも納得でした。

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 [Blu-ray]

• 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
• メディア: Blu-ray

タグ：アン・リー アメリカ映画 2013年映画館 ３Ｄ