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映画『愛を読むひと』(2008年アメリカ=ドイツ) [映画]

原題:THE READER

ベルンハルト・シュリンクのベストセラー「朗読者」を『めぐりあう時間たち』のスティーヴン・ダルドリー監督が映画化。
主演のケイト・ウィンスレットが今年のアカデミー賞主演女優賞を受賞しています。

15歳の少年ミヒャエルは、21歳年上の女性ハンナと出会い恋に落ちる。
やがて学校が終わるとハンナの部屋で本を朗読し、ベッドを共にすることがミヒャエルの日課となる。
しかしハンナは突然姿を消し、その数年後法学生になったミヒャエルは裁判で罪に問われるハンナの姿を目にする...

原作をつい最近読んだのだけれど、けっこう淡々としていて地味な印象だったんですよね。
2回目読んだらもっと良さがわかりそうだなぁと思いつつ、そのままになってて。
で、この映画見たらものすごくジワっと来てぼろぼろ泣いてしまいました。

前半は少年と年上女性のひと夏の恋物語といった雰囲気。
けれども後半はずしりと重い「罪と償い」の物語になっていく。

SS(ナチス親衛隊)としてホロコーストに加担していたハンナ。
ある秘密を抱えていた彼女は、自身に不利な証言を認め無期懲役の刑を受ける。
ミヒャエルはその秘密を知るが何もすることが出来ず、後悔の日々を送ることとなる。

ハンナ罪の重さと彼女への想いに揺れ、苦悩しながら生きるミヒャエルの姿が切ない。
そんなミヒャエルからのつぐないともいえる朗読テープに希望を見出すハンナ。
けれども結局ミヒャエルはハンナを受け入れることができず、ハンナは死を選ぶ。

「ホロコースト」という事実の重さを凄く感じる。
そして過去に囚われた2人の結末がとても哀しくやるせない。
自分がミヒャエル、もしくはハンナの立場だったらどうしただろう?と凄く考えさせられました。

それからケイト・ウィンスレットの演技が素晴らしかった!!
無知であるがゆえに罪を犯してしまったハンナの孤独や痛みがひしひしと伝わってくる。
特に教会で涙を流すシーンがとても印象に残りました。
ミヒャエル役のレイフ・ファインズ&デヴィッド・クロスの演技も良かった。

見る前はウィンスレットの演技意外あんまり期待してなかったんだけど、見事に映画化されていて重い作品だけととても気に入りました。


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