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「エブリシング・イズ・イルミネイテッド」ジョナサン・サフラン・フォア [イベント・音楽・本]

イライジャ・ウッド主演の映画『ぼくの大事なコレクション』の原作小説。
映画の方は近くで公開される予定がなくDVD待ちになりそうなので、とりあえず原作から。

ガーディアン新人賞を受賞、アメリカで100万部を超えるベストセラーとなった小説。
いわゆる自分探しの旅を扱ってるけど、他とは一味違う、強烈な後味を残す作品でした。

主な登場人物は3人。
ウクライナで祖父の生まれた“トラキムブロド”という町と、祖父を救った“アウグスチーネ”という女性を探すユダヤ系アメリカ人の青年ジョナサン。
ジョナサンの旅の通訳をすることになったウクライナ人青年アレックス。
運転手兼ガイドとして同行する(目が見えないと言い張る)アレックスの祖父。

アレックスがヘンテコな片言英語で書いたこの3人(+犬1匹)のオカシナ旅の模様を中心に、ジョナサンが書いた18世紀のウクライナのユダヤ人たちの物語とアレックスがジョナサン宛てに書いた手紙とが交差して話は進んでいきます。

なんとも奇妙な言葉や文法(訳者の人大変だっただろうなぁ。)がたくさん出てきて、最初はとっても読みづらい。
でも慣れてくるとこのヘンテコな文章が妙に可笑しかったり、アレックスのキャラに妙に愛着が沸いてきたり。
そして意味不明だったジョナサンの物語も先をどんどん知りたくなっていく。
最初は遅々として進まなかったのが、気付いたら夢中で読んでいました。

そして、しだいに物語はアレックスの祖父の封印された過去をめぐる話へと変わっていきます。
切なくて、悲しくてじわじわ胸が締め付けられる。
文章がユーモラスなだけに余計にずしっときちゃうのです。

作者の ジョナサン・サフラン フォアは1977年生まれっていうから、私とほとんど変わらない。
しかも、これを書いたのは24歳の時っていうから驚きです!


エブリシング・イズ・イルミネイテッド

エブリシング・イズ・イルミネイテッド

  • 作者: ジョナサン・サフラン フォア
  • 出版社/メーカー: ソニーマガジンズ
  • 発売日: 2004/12
  • メディア: 単行本



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