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映画『奇跡の海』(1996年デンマーク) [映画]

原題:BREAKING THE WAVES

1996年カンヌ映画祭グランプリ受賞作。
私が初めて見たラース・フォン・トリアー作品。
エミリー・ワトソンとステラン・スカルスガルド共演。

◎ストーリー◎
プロテスタント信仰が強い70年代のスコットランド。
ベスは、油田工場で働くヤンと結婚する。
幸せな新婚生活も束の間、ヤンは油田に戻らねばならず、ベスは彼を愛するあまり「ヤンを返して欲しい」と神に祈り続ける。
そんなある日、ヤンが油田の事故で全身麻痺の事態に陥ってしまう。
自責の念に駆られるベスに、ヤンは自分のために他の男と関係を持てと命令するのだった...

◎感想◎
愛の為にどこまで自分を犠牲に出来るのか?
それをとことんまで突き詰める、ラース・フォン・トリアーにしか描けない世界。
暗くて重くて辛い作品だけど、何故かすごく惹き付けられる。

ベスの取る行動はあまりにも痛々しい。
純粋すぎるヤンへの気持ちが理由だから余計に哀しくて...
最初に見た時は号泣してました。

ベスになり切っているエミリー・ワトソンの演技は凄まじくて圧倒されます!
スコットランドの寒々しくて美しい風景も印象的でした。

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』でも同じような世界感が描かれているけど、まだこちらの方がラストに少し救いがある分見やすいかも。
でも、どちらにしてもトリアー作品は激しく好き嫌い分かれると思うのでお勧めはしません。


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